「劇団わが町」の夢 ふじたあさや

ymt-2新百合ヶ丘で、今ちょっとした異変が起きている。一年前に『わが町しんゆり』で旗揚げしたばかりの<劇団わが町>が早くも変貌しようとしているのだ。

<劇団わが町>の次回作は、川崎の生んだ芸術家・岡本太郎さんを劇化したいと思っている劇団の話である。そこで、「だからみんなで岡本太郎さんの作品を観て、本を読みましょう。そして、太郎さんの言葉を自分の生活に当てはめて、どんな場面にしたらいいか、考えてみましょう」と呼びかけた。

それからがすごかった。毎週毎週、自主的に作られたシーンが、台本化されて持ち込まれる。それを自主的に練習して場面化する。反応を見ながら次の週には手直しがほどこされる。まさに「こういう劇団を舞台にのせたい」と思っている通りの劇団に、<劇団わが町>は、日に日に進化を遂げ始めた。みんな岡本太郎さんに触発されたのである。みんなをこんなところまで連れて行ってしまうのだから、岡本太郎さんはすごい。

着地点がどこになるのか、まだ何とも言えないが、少なくとも、岡本太郎さんがみんなの中に根を下ろして、血になり肉になって行く有様は、見ていただけそうだ。

『夢みる人』を追う中で、<劇団わが町>も夢みる劇団になろうとしているのだ。

(公演チラシより転載)

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